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アイドルのドキュメンタリー映画を見た

8月12日に、日向坂46のドキュメンタリー映画「3年目のデビュー」を観に行った。

元々この映画は3月27日に公開予定で僕もその1週間以内に観にいくつもりだったが、ご存知の通り新型コロナウィルスで公開延期になっていた。その後、8月7日に公開が決まっていたが、一旦は収まっていた感染者数が増えたことで公開してから観に行けるか心配していた。結局、無事に観れるようだったので、最初の空き日の8/12に行けてホッとしている。

 

「3年目のデビュー」の意味は、元々欅坂46のデビューから遅れて合流したメンバーの為に結成したアンダーグループの「けやき坂(ひらがなけやき)46」から始まり、3年間の経験を積んで、「日向坂46」として独立してシングルデビュー、という事である。まぁ端的に説明すればそんな感じで、日向坂46の詳しい情報はwikipediaや公式サイトなどを見てもらいたい。

 

で、ネタバレ避けというか、意図しない限りは僕の感想はネタバレになる程明確には触れないというか、テンション高く絶賛するスタイルではないというか、ドキュメンタリー物は既存の事実の裏側なので実際に見てもらう方が早いというか、そんな感じなので、以下は多少の部分には触れつつ自分なりの感想を書いていきたい。

 

全体的にはCS放送TBSチャンネル1で放送された「セルフ Documentary of 日向坂46」の拡大版のような感じで、そこで使われたメンバーのインタビューやそれに合わせてピックアップされた場面がよく出てくる。あとは前半部分(けやき坂46の部分)は予告編としてTBS,TVerで見ることが出来た1時間弱の映像をなぞっており、そこに撮り下ろしの各メンバーのインタビューなどを入れてもう少し詳しくした感じである。

 

セルフドキュメンタリーや予告編を見てきた僕にとっての映画で見たかったのは、それらでは取り上げなかった部分、あと映画で見るライブ映像などがメインであった。

 

事前番組や予告編であまり触れず映画ならではのディープな場面と言えば、メンバーが卒業や休業を報告し,そして最後の別れをして去っていく場面。この辺はある意味一番見たい所(気になるから)でもあり、見たくない所(その瞬間が辛いから)でもあったが、ドキュメンタリー全体がシリアスで通しで見るとすんなりその場面に入ってくる。メンバー間で溝が出来る別れではないし、メンバーの見所紹介でもややネタにしつつピックアップしていたくらいには乗り越えているし、現在でも若干の交流はある(メンバーブログ等から)そうだし、ぜひ映画で見ておきたい場面ではある。他にもブログや書籍などで印象に残った幾らかのエピソード(新曲の振り付けを見て涙した部分やセンターが一時離脱した部分とか)を映像で見せてくれる。

 

多くの事前番組とストーリー本で周知された流れに沿って映像が流れていくが、テレビやネット映像ではさらっと見がちだった映像も映画では真正面に見つめることになるので、何回も見た映像でもグッと感じるものがある。僕が見た時の映画館は制限有だがほぼ満員で若い年代メインだが幅広い年齢層で、僕の隣(空席挟む)の若い女性は泣きそうだったのかずっとすすっていた。

 

ライブ映像は基本的にはピックアップ的な抜き出し方で、ライブ感覚で映画を見ようとすると期待しすぎになる。まぁ先日の無観客ライブが高揚感溢れる素晴らしい時間だったので、比べるべきではないが、ドキュメンタリー映画の流れだとその高揚感までには到達しない。ただ、一部の曲(「約束の卵」など)はほぼフルで見せてくれ、瞬間的にはそれに匹敵する暖かい気持ちになる事はできたと思う。

 

全体的にはシリアスな空気で意図して笑わせようとするコメディ部分はあまり無いと感じる。ただメンバーは公開前後のShowroomやラジオ番組などで「泣けるけどクスッと笑えたりもする」という感じでのコメントをしており、それは色々乗り越えて強くなった当事者同士ならではの感想だなと、映画を見てそこに感心した。エンディングは事前番組でメンバーが「どの曲でしょうか?」と楽しみに隠していた部分だったので曲名はここでは出さないが、前向きにさせてくれるエンディングらしい爽やかな曲であった。

 

そんな訳で応援したい気持ちになる映画なのだが、それだけに流行病で本来の公開時期に見ることができなかったのは本当に悔やまれる。映画の内容は4thシングルを出してデビュー1周年を迎える手前で終わっており、そこから今の公開時期までの空白を埋める事はしていないので、本来の時期の公開後の大きなトピックである活動休止していたメンバーの復帰や新3期生の加入の情報は出てこない。追加編集がなかったのは(当時の)全員揃った爽やかなエンディングのままにしたかった監督の意向で、僕もそのエンディングで良かったと思うが、だからこそ「本来の時期で見たかった」という思いも強くなる。ちなみにパンフレットでは公開延期になったことに関して多少触れていた。

 

そのパンフレットは、他のグッズ同様大人気で、僕も買おうとしたが、残念ながら観に行った日は売り切れであった。その後映画館に在庫情報を電話で確認したりその映画館のtwitterを見たりして、その情報で後日パンフレットを買いに行くことができた。その日は施設のオープン直後に行って、既に数人が並んでいる中で僕も買ったが、その前後の数人はほぼ日向坂46の映画のパンフレット目的だったのでやはり大人気だなと感じた。パンフレットは専門誌のインタビューほどの細かい情報はないが、1人1ページのビジュアルがあったり全メンバー共通の数項目の質問回答があったりするので、映画とは違った見所になるだろう。ただ、無理して転売サイトから定価以上の価格で購入する必要は無いとも言える。

 

ところで、来月には欅坂46ドキュメンタリー映画も控えている。興味があったが故に映画で見る新規映像が少なくなってしまった日向坂46に比べ、個人的に新二期生加入まで興味が薄かった欅坂46の場合は映画で得られる情報が多くなりそうで、それはそれで見てみたい。また欅坂46は流行病で活動が停滞している間に欅坂の名前を手放す運命になってしまい、ドキュメンタリーの結末も変更になった。日向坂より厳しい雰囲気になっているのは容易に想像がつくし、そしてその先を前を向いていけるのか。応援よりは弱い興味本位の気持ちだが、観に行けるようなら(多分今回の映画と同じ所で観れるだろう)鑑賞したいと思う。(それの感想を書くかどうかはわからない)

 

2020/8/30

UDLR